dTVドラマ『BE LOVE』が現実の宮玉よりマイルドだった話。
まさか私も宮玉の記事を続けて書くことになるとは思っていなかったし、
これは考察ではなくただの感想、というか自己満足。
考察だったらこんな卒論の片手間では無理だよ。(マルチタスクできない人間)
まず、ドラマ『BE LOVE』の感想を一言でと言われたら、
ドラマよりもメイキングが、メイキングよりも現実のエピソードの方が遥かにヤバイのがさすが宮玉だなと感心した。
の言葉に限る。
これはあくまで作品であって、台本が存在し、そのキャラクターを演じているというが、それってフィクションであるドラマ作品の方が過激な場合に使う言葉じゃありません?この人たち現実の方が何かとイチャイチャしてるしドラマの方がむしろマイルドだなと感じたヲタクのこの気持ちどうしてくれる。
ファンだけが観るライブでのパフォーマンスではなく、一般の方も簡単に観ることができる媒体での披露は、それだけの覚悟が必要であり制限も多い。それでも挑戦することを選び、やるなら徹底的にというのが私たちの大好きな、尊敬できるKis-My-Ft2の玉森裕太と宮田俊哉の2人が出した答え。
作品の中であえてお互い名前を呼ばないようにしたり、素っぽい演技を研究したり、あくまで『BE LOVE』の世界で生きる玉森裕太役、宮田俊哉役を演じたことで、そこには現実世界でのKis-My-Ft2玉森宮田ではなく、作品の中だけで生きる、パラレルワールドの宮玉2人が存在していた。
フィクションでもないけど、まるっきり真実でもない。
フィクションとドキュメンタリーの間。(宮田くん談)
そんな曖昧さも含めてドラマ『BE LOVE』。
作品は作品、として演じたことで、特にファンではない人も、一つの物語として楽しむことができる。そして何より、ヲタクが、玉森くんを想って泣き、宮田くんに感情移入して泣く、なんてことが少なくなる(はず)。(切実)
観てみたいなという方はぜひこちらから
この物語の中で象徴的なマリーゴールド。
その花言葉は「悲しみ」、「嫉妬」、「絶望」、「変わらぬ愛」、「生命の輝き」とネガティブな意味もポジティブな意味も併せ持つ花。由来が1人の女性が恋人のいる人を好きになりその嫉妬心から狂い、その後マリーゴールドに生まれ変わったというのがまた。
オレンジのマリーゴールドの花言葉は「真心」、「予言」で、「太陽の花嫁」と呼ばれることも。
また、フレンチマリーゴールドの花言葉は「いつも側に置いて」であり、これ、アフリカンマリーゴールドだと「逆境を乗り越えて生きる」になるから、もしかしたらこの結末にはなかったのかな、なんて。
このマリーゴールドは、編集者が「あいつどれが好きかな」と選んだものだったもんね。
絵本の世界では母親を探しにきた少年が死んだ人間に会えると森にやってきていたから、メキシコでは死者の日にオレンジのマリーゴールドで「死者を導く」という意味合いも含まれているのかな。
作家と編集者
出逢ったときから惹かれあっていた2人。酔っ払っているときに「海行きませんか?」って別荘にお誘いする策士な編集者と、練習を活かして塩を入れたハンバーグを作るも「しょっぱ。下手くそ」と言われてしまう愛くるしい作家。(泣きながら食べてくれたけどね)
「嫌だったら突き放してもらって大丈夫ですので」と言いながら腕枕してもうの、確信犯すぎるからね?襲われちゃうよ?
そんな作家の好きなレッドアイのカクテル言葉は「同情」。友人や親しい人へ贈るもので、編集者がよく飲んでいるハイボールのカクテル言葉は「誕生」。新しいことが始まるとき(担当になったときや新しい絵本の構想を聞いたとき)に飲んでたよね。
お互いがお互いのことをすごく大切に想っているのが伝わってくるなんとも可愛い2人。
2年前はベッドに飛び込んでも良いかとお願いしていたけど、今ではそんなこと聞かずともダイブし、じゃれ合えるような関係性になったんだな。
タイトル別の挿入曲
1話のイチャイチャシーンである料理する2人にはBE LOVEが挿入されるのに対し、
2話のイチャイチャシーンである海での2人には星に願いをが挿入されるのずるいよね。(語彙力)
楽しい思い出(回想込み)はBE LOVEだとばかり思っていたけど、この海は2人での最後の楽しい思い出として悲しい思い出にもなってしまうからなのか。
エンドロールも、
1話は「なるべくゆっくり肩を並べて」BE LOVE1番サビ、
2話は「ねぇ本当私なんかで良かったのかな?」星に願いを大サビ、
3話は「僕たちの愛は同じなのに...」運命1番サビ、
4話は「なるべくゆっくり肩を並べて」BE LOVE1番サビ(ここ大サビにならなかったな...)
と、タイトル・内容に合わせて意図を持って選んでいて、ドラマ『BE LOVE』だから全編BE LOVEでもアリではあったと思うけどそこは3部作としてこだわって手を抜いていなくてよかった。
絵本と現実の世界
絵本の中で少年は木の枝をくるっと回していたのに対し、編集者も料理をするとき菜箸をくるっと回していた。
作家の「このパンどこに買いに行ったの?」という一言、絵本だと森の中に少年が来たことで友達ができたと喜んだユッタが少年が人里へ行ったと危惧した?
「俺は日光苦手。吸血鬼だから」の一言。(憑依型作家という説明あり)
絵本の少年は母を探して森を彷徨っていたけど、編集者は作家を失ってから常に面影を追っていた。
そういうところから絵本と現実が混同していく感覚に。
三日月から満月へ
細長い三日月から、少しずつ満ちてきていた月がついに満月として描かれたラストシーン、ユッタのネガティブな感情や、編集者の戸惑いや揺れ動く心が浄化されたからなのだろうか。
魚座は12星座最後のサインでネガティブな感情を浄化、リリースの上、許しのエネルギーを養い、愛される存在になることが究極のパワー。そのため魚座満月は1年で最も浄化力が大きく、願いを叶えること、意図を実現することに大きな関わりがある。そんな魚座とペアを組むのは「調整」を意味する乙女座でまさにこの2人の星座。2020年のおとめ座新月は9月17日で、9月2日は魚座満月。そんなことを思い出した。
2人の結末〜運命の扉〜
そんな運命の末路は、2人の始まりであるBE LOVEの君とずっとこのままで。なんて切ない物語なんだろう。あんなに幸せそうなオーラ満載だったBE LOVEが全く違うものになった。
BE LOVEの夜明けには朝日が消してしまう 君の気配 留めていたくてが完全にえ、吸血鬼だから??脳になってしまったよ。
結局、運命の扉を開いたのは編集者だった。2人の絵本の作業部屋で、自ら愛鍵であるマリーゴールドの花を花瓶に挿して。
朝焼けの頃、ランプとマリーゴールドを持って海へと歩く後ろ姿は、まさに運命に引き寄せられてBE LOVEへと『僕らは歩き出す』ようだった。
そして1番の被害者武田さん、健気すぎる。そんなところも似てると思ってしまった部分なのだろうか。そんな武田に「本当に私で良いんですよね」と言わせたの誰だよ。(褒めてる)
「俺たち2人で絵本を完成させる」その言葉の「2人で」を大事にしたかった作家と、「完成させる」ことを大事にした編集者。お互い相手のことを想い合っているのにどうしてこんなにすれ違うのだろう。
ユッタが絶対に許さないと言ったのは女性といたからじゃなくて「俺たちの絵本」に部外者を介入させてしまったからなんだよ、編集者。お前、まだ気づいてないだろ。
作家には荷物は持たせないし、皿洗いのお手伝いをしようものなら激怒していた(これは愛、優しさゆえなのだけれど)のに、武田には「うん、ありがとう」と片付けを手伝ってもらう、そういうところだぞ、編集者。(助手席にも乗せたしな)
キャッチコピーでもある『このままで、僕らずっと』の言葉の重み。。
残った謎
BE LOVEのイメージとしてポスターにもなってる海辺のベッドでの「このままで、僕らずっと」の謎だったり、前作の時計についての謎だったり、2時間も弾き語りしていた曲はなんだったのかという謎だったり、
インスタでユッタが「いよいよ金曜から宮田の別荘だ〜。」と言ってるのや#の有無など、多くの謎が残っている。(1番の謎は海でのおんぶ(メイキングより)と、BBQでのアドリブキス(キスマイANNPより)がカットされてること)(もうほんとなんで)(物語関係ない)
上記の謎や、この物語の最後は明確にはされていないわけだけれど、それは2人だけが知るということで良いのだと思った。
そもそも、コンサートに行ったらいつの間にか結婚式に参列させられていた時点でかなり意味不明(褒めてる)な始まりだった宮玉3部作であり、それが時を経てこうしてドラマ化されるなんて、夢にも思っていなかった。(もちろん2人もだろうけど)
ライブのパフォーマンスでふわっとやるくらいが俺たちにはちょうど良いと言っていたけど、2人の世界観から生まれた3つの曲を原案に、こんなに素敵な物語ができるのならば、これは世に出すべきだったのだと思う。
歌詞とリンクするように話が進むも、結末はそれぞれが解釈できる余韻を残した。
この3部作は、2人の世界観から始まったのだから。
『BE LOVE』
どうしても所詮BLでしょと思われることもあるだろうし、もちろん意図的にそう感じ取れるようにもしている部分ではあると思うけれど、
宮田くんのいう『愛になる』という意味をもっと感じ取っていきたいなぁ。
友情や信頼、尊敬が愛に変わっていくのは自然なことで、私たちのすぐ近くにあるものだと思うから。それを愛だと感じるかどうかが人それぞれというだけで。
この2人に
Super Tasty!の『ショートケーキなら イチゴとクリーム 足りないモノを補って Win Win』
という歌割りを与えた方は天才だし、ananで宮田くんが言ったように
「俺たちはお互いの足りないところを補い合える関係」
というのはまさにその通りなのだ。なぜなら本人が言っちゃってるから。
インタビューでも宮田くんは玉森くんのお芝居を羨ましいと思い、そんな玉森くんは宮田くんの現場での空気づくりを羨ましいと語る。お互い、自分にはできないことだ、だから助けられていると。無い物ねだりではなくて補い合えば、きっと素敵なものが出来上がる、そう信じて。
運命に抗えない、ふたり。